2018 年 20 巻 p. 3-8
タイ人日本語学習者は2012年頃から急増し、2015年の日本語教育機関調査でも2012年に比べて34.1%増の173,817人となり、ついにアメリカを抜いて世界第6位になった。その背景にはタイの教育方針、日本のサブカルチャーの人気、および日本とタイの経済的結びつきの強さという3つの要因が考えられる。この約17万人の中、高等教育機関の学習者は14.3%の24,789人であり、大学の卒業生の大半がタイ国内の日系企業に就職することを踏まえ、企業が求める日本語人材はどのようなものか、それらの要望にビジネス日本語コースがいかに対応しているか、カセサート大学を事例としてビジネス日本語コースの現状と課題を考察した。