2018 年 20 巻 p. 9-12
タイ南部の大学における主な日本語学習者は、一般教養科目の一つとして日本語を履修している学生である。タイ南部で一般教養科目としての日本語教育を行う人材を育成するために本稿はプリンス・オブ・ソンクラー大学ハジャイ校を例に、タイの地方の大学における日本語教育の現状について報告し今後の課題について検討した。その結果、適切な教材が開発されていないこと、日本語学習に継続性がないこと、授業時間の減少、地域・コースに合わせた教員養成といった問題への対処が必要となっており、大学一般教養科目としての日本語教育の特有の問題があることが浮き彫りとなった。