抄録
筆者らは2013年から2019年まで毎年、日韓共同理工系学部留学生事業によって来日する前の韓国人理工系学部予備教育学生約100名に対し、「論理」に関する2つの設問の解説に日本語教員と数学教員が協同で取り組む、「連携授業」を実施してきた。太田・菊池(2014)による連携授業のフローチャート・モデルに従って、授業では、まず学生たちに設問の命題を「和文数訳」及び「図式」化させ、命題の全体像を視覚的に把握させた。その上で、「図式」をもとに「和文」と「数文」を交えた論証解答を行わせ、最終的に「数文和訳」させるような形に授業を改善した。本稿では、これらの過程を通して、筆者らが学生たちに対して、どのように「論理的思考力」養成を目指したかを報告する。