Journal of Traditional Medicines
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Prospective clinical study of keishibukuryogan on pain caused by varicocele
Fumiyasu ENDOTomohiko OGUCHIMasaomi IKEDATakayuki SUGIMURAYoshiyuki SHIGAMasahiro YASHIKazunori HATTORIOsamu MURAISHI
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2008 年 25 巻 2 号 p. 52-54

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抄録
精索静脈瘤による慢性陰嚢痛に対する精索静脈瘤結紮術は有効であると報告されているが, 手術に替わる非侵襲治療は未だ確立されていない。 我々は精索静脈瘤に伴う不妊症に対し投与されている桂枝茯苓丸を, 静脈瘤の疼痛に対し使用し臨床効果をプロスペクティブに検討した。 桂枝茯苓丸の臨床効果は疼痛の種類, 程度, 持続期間を表す問診票を用い評価した。
対象は 11 人の患者で年齢は 40 ± 14.5 歳 (平均±標準偏差)。 罹病期間は 6.2 ± 9.4ヶ月であった。 対象患者の精索静脈瘤グレードは 2 例でグレード I, 5 例がグレード II, 4 例がグレード III であった。 平均治療期間は27日で, 著明な副作用は見られなかった。 72.7%の患者で疼痛の軽減あるいは消失がみられた。 VAS による評価では 3.4 ± 1.2 から 1.5 ± 1.5 (p < 0.0106) に有意な減少を示していた。 疼痛の種類も, 治療前で 5 人の患者で違和感, 5 人が鈍痛, 1 人が鋭い痛みを示していたが, 治療後では 3 人が疼痛消失, 7 人が違和感, 1 人が鈍痛に変化しており, 鋭い痛みを示すものはいなかった。
少数の検討ではあるものの, 本研究より桂枝茯苓丸は精索静脈瘤を有する慢性陰嚢痛に対し, 安全で有効性の高い治療となりうることが示唆された。 今後, 多数例の検討を考慮すべきであると考えられた。
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© 2008 Medical and Pharmaceutical Society for WAKAN-YAKU
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