The Journal of Toxicological Sciences
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6-Amidino-2-naphthyl 4-[(4,5-dihydro-1H-imidazol-2-yl) amino] benzoate dimethanesulfonate (FUT-187)の生殖・発生毒性試験(第3報) : ラット経口投与による胎児器官形成期投与試験 (出生後発育試験)
川西 廣明白石 一成五十嵐 洋竹島 勉豊原 俊治今井 節夫島村 和位丸伝 章
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1992 年 17 巻 SupplementIV 号 p. 231-252

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抄録
FUT-187のラットにおける器官形成期投与試験を, Crj: CDラットを用いて, 0, 50, 200, 800mg/kgの用量段階で行った。各群13~15匹の母動物(F0)に対してFUT-187を妊娠7~17日の間投与し, その全てを自然分娩させF1児の発育および諸機能発達への影響の有無を調べた。母動物におけるFUT-187の影響は800mg/kg投与群における一過性の流涎, 体重および摂餌量の低下として認められた。分娩および哺育に対してFUT-187の影響はなく, 次世代児の成長, 生殖ならびに行動・学習に対しても悪影響を及ぼしていないことが明らかになった。以上の結果から, FUT-187の母動物に対する一般毒性学的な無影響量は200mg/kg, 母動物の分娩・哺育および次世代の発育に対する無影響量は800mg/kgと結論した。
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© 日本トキシコロジー学会
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