1998 年 20 巻 1 号 p. 61-71
産業構造が変化し, 多様化する産業保健・産業看護の領域は広範にわたって拡張されつつある. 本学の産業保健学部開設にあたり, 日米交流産業医学視察の機会を与えられ, また, 第17回産業医科大学国際シンポジウムが産業看護の専門性に焦点を当てて開催されたので, それらについて2回にわたって報告することとし, 今回は米国の産業医学・産業看護に関する現地視察の内容を報告することとした. WHOやILOは, 21世紀に向けて国際的なレベルで労働者の健康保持への動きを進めようとしており, 産業看護の分野は益々重要性を増している.