Journal of UOEH
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血液凝固系研究の進歩
浦野 元唐崎 裕治白幡 聡
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1999 年 21 巻 3 号 p. 241-251

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抄録
血液凝固系は酵素反応の連鎖による増幅反応系であり, カスケードのモデルが広く知られている. 近年, 各反応の生化学的解析や凝固系に関連する新しい因子の発見同定により, このモデルが見直されつつある. その一つは外因系と内因系との区別をせず, 外因系に始まる血液凝固がトロンビンによるⅪ因子活性化を介して持続し, この間TAFI(thrombin activatable fibrinolysis inhibitor)により線溶系が抑制されることで止血が達成されるというものである. 本稿では血液凝固系に関連する新しい知見を紹介し, 血液凝固系の現時点での理解を概説した.
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© 1999 産業医科大学
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