Journal of UOEH
Online ISSN : 2187-2864
Print ISSN : 0387-821X
ISSN-L : 0387-821X
塩酸ヒドロキシルアミンによって生じたと思われる職業性接触皮膚炎の1例
伊豆 邦夫山元 修末永 義則旭 正一
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 22 巻 2 号 p. 177-181

詳細
抄録

36歳の男性. 化学工場勤務. 主訴は全身に生じたそう痒感を伴う皮疹. 職歴から, 化学薬品による接触皮膚炎が疑われた. 48時間パッチテストで, 塩酸ヒドロキシルアミンが陽性を示した. 本薬品への曝露防止および抗アレルギー剤内服とステロイド剤外用で皮疹は消退した. 塩酸ヒドロキシルアミンによる接触皮膚炎の報告は, 海外で数例しかない. 病理組織学的には表皮と毛包ろう斗部に海綿状態と水疱形成が認められ, アレルギー性機序の関与が示唆された.

著者関連情報
© 2000 産業医科大学
前の記事 次の記事
feedback
Top