Journal of UOEH
Online ISSN : 2187-2864
Print ISSN : 0387-821X
ISSN-L : 0387-821X
肺癌の腫瘍マーカー
杉尾 賢二菅谷 将一花桐 武志安元 公正
著者情報
ジャーナル フリー

2004 年 26 巻 4 号 p. 473-479

詳細
抄録

血清中腫瘍マーカーは簡便かつ経時的に測定できる非侵襲性のもので, 癌の補助診断として癌の存在スクリーニングや治療の効果判定などに広く利用されている. 小細胞癌ではNSEとproGRPが陽性率が高く臨床上有用である. 非小細胞肺癌におけるスクリーニングとしては, CEA, SCC, CYFRA21-1, SLX, CA19-9が主に用いられているが, 特に前者3種が有用であり, 77%の症例ではこのいずれかが陽性となる. 組織型別には, 腺癌でCEA, CYFRA21-1, 扁平上皮癌でCYFRA21-1, SCCの陽性率が高く, 有益と考えられている. 今回, 肺癌における腫瘍マーカーの臨床的な有用性と意義について概説する.

著者関連情報
© 2004 産業医科大学
前の記事 次の記事
feedback
Top