Journal of UOEH
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低線量ラセンCTによる肺癌検診にて発見された肺葉内肺分画症の一例
大森 久光佐多 桂子西東 龍一三原 修一丸林 徹成松 明子河中 功一冨口 静二
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2007 年 29 巻 3 号 p. 259-263

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抄録
低線量ラセンCTによる肺癌検診にて発見された肺葉内肺分画症の一例を報告する. 症例は52歳男性. 自覚症状はなく胸部X線検査にて明らかな異常陰影は指摘できなかった. CTにて右下葉S10に結節状の異常陰影を認めた. この陰影の内部には胸部下行大動脈より分岐する異常血管の存在が疑われ, 肺分画症が示唆された. 造影multidetector CTにて胸部下行大動脈より分岐する異常動脈の存在が確認され, 右下葉の異常陰影に流入後, 右下肺静脈に還流しており, 肺葉内肺分画症と診断された. 胸部造影multidetector CT検査が診断に有用であった.
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© 2007 産業医科大学
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