線源として241Am45mCiのみを装備したアロカ社製Beam Scanner (bone mineral analyzer) を専用に試作した水浴槽を用い, 骨塩定量について基礎的および臨床的検討を行った. 基礎的検討として行ったギプスシーネ (CaSO4) による241Amガンマー線減衰率の検討では, シーネの枚数の増加とともに指数関数的な減衰率を示した. テストチューブに封入した消石灰Ca(OH)2の測定では消石灰の増加とともに測定値も増加し, 相関係数は0.89であった. またファントムの20回測定によるばらつきはBM/BWの表示では4.06%のC.V.であった. 臨床的検討として行った正常人10人による8カ月後の再現性試験では2.0%のC.V.を示し, 正常例の測定では30代にピークを示し以後加令とともに漸減する傾向を示した. また5例の骨粗鬆症などの病的例では正常域よりかなりの低下を示した. 241Am単独でも専用の水浴槽を用いれば骨塩定量が可能であることを確かめたので報告する.