1985 年 7 巻 1 号 p. 89-94
バルプ口酸 (VPA) の血中濃度測定におけるsubstrate labeled fluorescent immunoassay法 (SLFIA法) の有用性を, enzyme-multiplied immunoassay法 (EMIT法) と比較して検討した. SLFIA法の精度は極めて高く, かつEMIT法との間にすぐれた相関関係が認められた (r=0.985). 溶血による試料中のヘモグロビンの存在によっても, 測定値への影響は臨床使用上考慮する必要はないことがわかった. 以上よりSLFIA法は, てんかん患者におけるVPA血中濃度測定に用いることができる有用な方法の1つとして評価することができる.