Journal of UOEH
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住民調査からみた胃集検受診の実態
第二報 胃集検未受診の理由
赤松 直樹井手 睦上田 陽一近藤 義政中村 昌太郎森 朋子荻本 逸郎吉村 健清
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1986 年 8 巻 4 号 p. 415-422

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抄録

自記式調査票を用いて, 地域住民(福岡県M町)を対象に, 胃集検未受診の理由を調査した. 3年間全く胃の検査を受けなかった1159人のうち, 指示通り回答が得られた638人を解析した. ここでは, 未受診の理由を不要型・拒否型・困難型・その他の4つに大別した. 未受診の理由は男女とも困難型が最も高く, 次いで不要型, 拒否型の順であった. 60才未満もしくは有職者は, 困難型を理由にするものが最も多い. 一方, 高齢者では不要型の理由が多い. 拒否型は他の理由に比べ最も少なかったが, 各年齢階層とも女が男に比べ拒否型が多い. 以上のように未受診の理由は集団によって異なるので, 受診率向上のためにはそれぞれの集団によって異なった対策をたてるべきである.

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© 1986 産業医科大学
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