Journal of UOEH
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高速液体クロマトグラフィーによる1-ニトロピレンの定量
―ディーゼルエンジン・ススの分析―
嵐谷 奎一吉川 正博児玉 泰
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1987 年 9 巻 1 号 p. 19-28

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抄録

汚染物質中の1-ニトロピレンの分析法を確立した. すなわち,試料中の有機物質を超音波抽出後, 抽出濃縮物をメタノール5mlに溶かし, 1.0 N HCl水溶液4mlと亜鉛末100mgを加え, 15分間超音波を作用させ, ニトロアレーン化合物をアミノ化した. この還元物質をシリカゲルカラムにて多環芳香族炭化水素類と分離し, 溶出後, 蛍光検出器付高速液体クロマトグラフィーにより, 分離, 定量する方法である. この方法をディーゼル車排気管付着スス中の1-ニトロピレンの分析に適用した結果, 1-ニトロビレンを分光学的に同定した. また試料1g中の1-ニトロピレンは59-1020ngであった.

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© 1987 産業医科大学
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