Journal of UOEH
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9 巻, 1 号
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  • 笛田 由紀子, 三田 隆, 松岡 成明
    原稿種別: 原著
    1987 年 9 巻 1 号 p. 1-7
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    てんかんの原因を明らかにするために, ddYマウスの常染色体突然変異体でてんかん疾病をもつElマウスを用いてキメラマウスを作製した. ddY×EIとddY×C57BL/6JのF1のそれぞれの8細胞期胚を附着集合させて発生させ, 体毛色白100%のキメラ2匹, 白50%アグーチ色50%のキメラ1匹, 白24%アグーチ76%のキメラ2匹, 白4%以下のキメラ2匹を得た. これらキメラマウスのてんかん発作頻度はそれぞれ71.4%, 50.0%,28.6%, 28.6%, 21.4%, 0.7%, 0%であった. 結果は, 体毛色の白が多く出れば出るほどてんかんの発作頻度が高く, てんかん発作頻度と体毛色に見られるキメラの度合に比例関係が存在することが明らかになった.
  • 保利 一, 田中 勇武, 秋山 高
    原稿種別: 原著
    1987 年 9 巻 1 号 p. 9-18
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    作業環境中で発生する有機溶剤蒸気は数種の溶剤の混合蒸気であることが多い. このような作業場所において防毒マスクなどの吸着剤を使用する場合には, 混合蒸気に対する破過時間を知る必要がある. 本報では, 2-3成分の有機溶剤蒸気を活性炭固定層に吸着させた場合の破過時間の簡易推算法について検討した. それぞれの溶剤は活性炭の異なる部分に吸着し, 各々の場所における吸着容量は純成分の値に等しいと仮定すると, 最初に破過する成分の破過時間は, 各々の溶剤蒸気が単独で吸着する場合の破過時間の調和平均値で表わすことができた. この式から得られた破過時間の推算値と実験値とは, 概ね良好な一致を示した.
  • ―ディーゼルエンジン・ススの分析―
    嵐谷 奎一, 吉川 正博, 児玉 泰
    原稿種別: 原著
    1987 年 9 巻 1 号 p. 19-28
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    汚染物質中の1-ニトロピレンの分析法を確立した. すなわち,試料中の有機物質を超音波抽出後, 抽出濃縮物をメタノール5mlに溶かし, 1.0 N HCl水溶液4mlと亜鉛末100mgを加え, 15分間超音波を作用させ, ニトロアレーン化合物をアミノ化した. この還元物質をシリカゲルカラムにて多環芳香族炭化水素類と分離し, 溶出後, 蛍光検出器付高速液体クロマトグラフィーにより, 分離, 定量する方法である. この方法をディーゼル車排気管付着スス中の1-ニトロピレンの分析に適用した結果, 1-ニトロビレンを分光学的に同定した. また試料1g中の1-ニトロピレンは59-1020ngであった.
  • 朝倉 淳, 川村 越
    原稿種別: 原著
    1987 年 9 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    (Na, K)ATPaseなどATPaseの阻害性成分が原索動物マボヤ(Halocynthia rotezi)の水抽出液中に存在することがわかり, その精製を試み性質を調べた. 阻害性成分は分子量5000以下のイオン性の低い物質であり, Sephadex G-10で分析すると2つのピークに分離した. どちらも(Na, K)ATPaseだけでなく, F1-ATPaseやHMM-ATPaseも阻害した. 2つの成分のうちの一方をさらに高性能液体クロマトグラフィーで単一なピークになるまで精製し, その性質を分析した. この成分は(Na, K)ATPaseを, 基質であるATPと非拮抗的に阻害した. またこの成分と(Na, K)ATPaseとの結合はかなり強く, 遠心洗滌では解離しなかった.
  • 丸岡 啓一, 山中 正義, 織田 進, 千葉 省三, 江藤 澄哉
    原稿種別: 原著
    1987 年 9 巻 1 号 p. 35-43
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    各種急性白血病における血清RNA分解酵素(RNase)の臨床的意義について検討した. 対象は健常人50例, 未治療急性白血病55例. 未治療CML18例, 治療中CML13例, 反応性白血球増加症20例である. その結果, APL, AML [M2], AMMoL, ELの白血病期において, 酸性RNase対アルカリ性RNaseの活性比(Ac/AI比)は健常人に比し極めて有意に上昇した(P<0.001). 特にAPLは全例, AML〔M2〕, AMMoL, ELも大部分で酸性RNaseがアルカリ性RNaseより相対的に上昇を示すため, Ac/AI比は1.0以上を示した. さらに急性白血病では, 寛解期に酸性およびアルカリ性RNase活性は健常人に同様のパターンを呈し, 初診時Ac/Al比が1.0以上を示す急性白血病では再発時には酸性RNaseは上昇し, Ac/Al比は1.0以上に復した. したがって本酵素活性の測定は, 急性白血病において寛解および再発の診断の一助になり得ると考えられた.
  • 椿 隆行, 福井 準, 田中 孝夫, 緒方 政則, 中村 征矢
    原稿種別: 原著
    1987 年 9 巻 1 号 p. 45-51
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    産業医科大学麻酔科を受診した帯状疱疹患者230名について調査した. 50才以上の患者が67.8%(156名)を占めた. 高齢者ほど, また, 神経ブロック療法の開始が遅れるほど疼痛が残る傾向にあった. 発症から1か月以内に神経ブロック療法を始めた患者の94.2%に良好な疼痛の寛解が得られた. 発症から2か月以上疼痛の続いた患者の78.6%に神経ブロックによって疼痛寛解が得られた. 現在のところ発症早期からの神経ブロック療法が急性期の疼痛にも帯状疱疹後神経痛の予防にも最もすぐれた治療法であると考えられる.
  • 山岸 稔, 岩崎 哲巳
    原稿種別: 症例報告
    1987 年 9 巻 1 号 p. 53-59
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    生後2カ月半, 体重5.55kgの健康な男児が, 湯ざましと間違えられて燗ざましの日本酒65mlが入った調製粉乳200mlを授乳された. 約10分後全身紅潮, 荒い息づかい, アルコール臭に気付き, 救急センターを経て約1時間後当科へ転送. 直ちに胃洗浄を行い, 輪液を開始した. 入院時, 主な身体所見は全身紅潮, 意識混濁, アルコール臭, 頻脈, 多呼吸などを認めたが低体温はなく, また検査所見では代謝性アシドーシス, 高血糖, 高A/G比を示し, さらに治療経過中, 一過性かつ交替性に蛋白尿と糖尿が出現し消失した. 幸い約10時間後には身体・検査所見とも改善されたが, 上述のように興味深い病態の推移の説明として, 高血糖を伴った代謝性アシドーシスにより腎尿細管が再吸収障害をきたし, アシドーシスの軽減につれて蛋白尿と糖尿が交替に現れた可能性について言及した.
  • 石見 哲朗, 梶原 康巨, 山岸 稔, 田邊 忠夫, 植村 清隆, 有吉 洋子, 小林 利次
    原稿種別: 報告
    1987 年 9 巻 1 号 p. 61-68
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
    1983年1月より1985年12月まで産業医科大学小児科外来受診の感染性腸炎を疑った患者321名に対して便培養を施行した. その結果, Campylobacter jejuniは48名(15%)より検出され, 一方, サルモネラ属6名(1.9%). 病原大腸菌11名(3.4%)より検出された. C jejuniは1歳以下の乳児に20例(42%)検出され, 年齢の低い程検出頻度が高い傾向にあった. 性別は男30例, 女18例であった. 検出頻度において季節的変化は見られなかった. キャンピロバクタ腸炎の主な臨床症状は下痢(94%), 発熱(50%), 血便(44%), 腹痛(31%), 嘔吐(10%)であった. 検出されたC jejuniはゲンタマイシン, アミカシン, カナマイシン, エリスロマイシン, ジョサマイシンとクロラムフェニコールに高い感受性を示した. またキャンピロバクタ腸炎で血便と下痢のみを呈した新生児例, 血便のみを呈したWiskott-Aldrich症候群に乳児例, 各1例について報告した.
  • 大西 晃生
    原稿種別: 報告
    1987 年 9 巻 1 号 p. 69-75
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 大西 晃生
    原稿種別: 報告
    1987 年 9 巻 1 号 p. 77-80
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • ―T細胞の抗原リセプターとその遺伝子―
    山下 優毅
    原稿種別: 報告
    1987 年 9 巻 1 号 p. 81-84
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
  • 産業医科大学
    原稿種別: 抄録集
    1987 年 9 巻 1 号 p. 85-117
    発行日: 1987/03/01
    公開日: 2017/04/11
    ジャーナル フリー
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