Journal of UOEH
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単クローン性高ガンマグロブリン血症を伴ったLymphoid Interstitial Pneumoniaの一剖検例
中野 盛夫佐藤 房枝小出 紀二階堂 義彦宮崎 信義
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1987 年 9 巻 2 号 p. 201-207

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抄録
lgAの単クローン性高ガンマグロブリン血症を伴ったLymphoid interstitial pneumonia(LIP)の一剖検例を報告した. 剖検時, 肺のみならず全身のリンパ節でリンパ球を混じた形質細胞の増生を認め, これらの形質細胞には免疫組織学的にlgA(κ)の局在が確かめられ単クローン性増殖が示唆された. このことは, 本症例の全身疾患性的性格を示すと共に腫瘍化の可能性を示唆すると考えられ, LIPという疾患の成因を考える上で, 極めて興味ある事実と考えられた.
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© 1987 産業医科大学
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