Journal of UOEH
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モノバクタム系抗生物質のLegionella pneumophilaに対するin vitroでの効果
吉田 真一水口 康雄二階堂 義彦
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1987 年 9 巻 3 号 p. 299-303

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抄録
Legionella PneumoPhilaは肺炎の起炎菌であり細胞内寄生性を示すことで知られている. モノバクタム系抗生物質のazthreonamとcarmonamがLegionella感染症に有効であるか否かを調べるためにまずL.pneumoPhila, philadelphia-1株のin vitroにおけるこれらの薬剤に対する感受性について検討をした. Azthreonumのこの菌に対する最小発育阻止濃度(MIC)は菌数により異なり1.4×104CFUの場合12.5μg/ml, 1.4×105CFUの菌数では25μg/mlであった. しかしcarmonamのMICは菌数にかかわりなく25μg/mlであった. さらに両薬剤ともモルモット腹腔マクロファージ内での菌の増殖は100μg/mlの高濃度でも抑制しなかった. 以上の結果よりモノバクタム系抗生物質はLegionella感染症に無効であることが推察された.
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© 1987 産業医科大学
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