住宅総合研究財団研究論文集
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稲葉家住宅における普請過程の実録とその特質
近代民家普請における大工・工程・用材・行事
大場 修高木 美佐葉賀 伸子
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ジャーナル オープンアクセス

2006 年 32 巻 p. 141-152

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抄録
明治18年から23年のかけて建てられた旧稲葉家住宅(京丹後市久美浜町)を事例に,多量の普請文書の解析から,職人の就労形態を始め,普請工程,材料の調達,工事計画,普請行事などの実態を明らかにした。その過程で,一貫した直営工場による工事監理体制に近代的特質を認めるとともに,職人の就労形態や普請行事には近世から引き継がれた慣習を読み取った。と仕分け,普請行事の様相から,地域最上層の民家における本宅普請の社会的意味を捉えた。
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© 2006 一般財団法人 住総研
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