住宅総合研究財団研究論文集
Online ISSN : 2423-9887
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伝統技術を活用した災害仮設住宅の建設技術開発に関する研究
左官技術を用いた自助建設型シェル構造ユニット
山本 直彦小澤 雄樹柳沢 究牧 紀男森田 一弥山田 協太
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ジャーナル オープンアクセス

2007 年 33 巻 p. 393-404

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抄録

本研究では,伝統的な左官技術を用いて,被災者が自力によって建設可能な湿式工法による災害仮設住宅の建設技術開発を行った。仮設住宅の構造は,モルタルによるシェル構造とし,阪神大震災規模の余震を受けた場合にも,ユニットが破壊されないように力学的シミュレーションと1/3大モデルで破壊実験を行った。その上で簡便に施工を行うために,空気膜による型枠を用いた工法の可能性を追求し,実際に実験棟を建設することによってその施工性の検証を行った。さらに,シェル構造ユニットを連続させることによって,仮設住宅として成立させるための平面計画の提案を行った。特に開口部の計画を重点的に検討し,被災時の住まい方の提案を行った。

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© 2007 一般財団法人 住総研
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