住宅総合研究財団研究論文集
Online ISSN : 2423-9887
Print ISSN : 1880-2702
ISSN-L : 1880-2702
地方の母子世帯の居住問題
住宅確保の実態と問題点を中心に
葛西 リサ大泉 英次
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2008 年 34 巻 p. 255-266

詳細
抄録

本研究では大都市の事例として大阪,地方の事例として鳥取を取り上げ,母子世帯の住宅事情及び住宅確保の実態について考察した。その結果,最低居住水準の達成率や住居費負担率については鳥取県が大阪よりも良好だが,両地域ともにこれらの結果は一般世帯よりも低位にあることがわかった。また,いずれの地域においても,母子世帯に対する住宅支援の不備から,母子世帯は離婚等を期に転居する割合が高いが育児や経済的問題から住宅確保が困難となっている事実が明らかとなった。本稿では,鳥取県のDV被害者に対する住宅支援についても検討している。

著者関連情報
© 2008 一般財団法人 住総研
前の記事 次の記事
feedback
Top