2009 年 35 巻 p. 227-238
脊髄小脳変性症の友の会会報誌を利用して住宅改修情報の提供による効果を検討した。改修の現状把握と戸別訪問(14名)で指摘した結果を情報提供した後の住宅改修への意欲の変化を段階的に調査した。第1段階(1469名,回収率34.9%)で分析した473名中71%が改修をすでに実施していた。情報提供後の第3段階(1084名,回収率35.3%)で分析した366名中71.3%が改修を実施済みで,その内114名(43.7%)が再改修意欲を,未改修の105名中27名(25.7%)が改修意欲をもつ変化を示した。改修意欲を高めるためには,専門家による相談・計画,重症度の違いと改修場所の写真の具体的な改修情報の提供が必要と考えられた。