住総研研究論文集
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都市居住のイメージと住宅広告の役割に関する比較社会学的研究
超高層集合住宅の広告表現を準拠として
山本 理奈内田 隆三
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ジャーナル オープンアクセス

2014 年 40 巻 p. 117-128

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抄録
本稿の目的は,(1)2000 年以降の東京における超高層集合住宅の通時的な供給動向を分析するとともに,(2)供給量の多い都心湾岸4区の事例を取りあげ,人々に超高層集合住宅の購入を促すようデザインされた広告表現のモードを,消費社会論を援用しながら明らかにすることにある。今回の調査は,広告表現のモードが,利便性,安全性,快適性に関する通常の語りだけでなく,超高層タワーに固有の桁外れの〈大きさ〉や〈高さ〉に由来する不安な語りによって構成されていることを示している。これに加え,マンハッタンの超高層集合住宅における東京とは異なった語りのモードをふまえ,超高層集合住宅に関する比較研究のための分析的な展望を提示する。
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© 2014 一般財団法人 住総研
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