1989 年 20 巻 4 号 p. 101-106
78頭の健康なビーグル犬を用い, チオペンタールナトリウム25mg/kgを静脈内投与した場合の心室性期外収縮の発生率を検討した結果, その発生率は30.8%であった。期外収縮の発生の見られた犬に再度チオペソタールを投与した場合その発生率は79.2%で高い再現性を示した。眼瞼反射の消失を指標としてチオペンタールナトリウムの投与量を決定した場合, 麻酔前処置薬を併用すると, 期外収縮の発生率が軽度に低下した。この効果は主にチオペンタールの投与量の減少によるものと考えられた。