獣医麻酔外科学雑誌
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紐状異物の自然排泄後に発生した腸穿孔性腹膜炎の一手術例
大橋 文人仲田 恵利香青木 美香馬場 栄一郎
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1993 年 24 巻 3 号 p. 51-55

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抄録
紐状異物を自然排泄した後に穿孔性腹膜炎を発症したカ10月齢, 雄のビーグル種犬に手術を実施した。初回手術時には十二指腸および空腸上部の腫脹と腸間膜付着部の硬結・浮腫を認めたが, 2ケ所の穿孔部辺縁切除し, 縫合した。しかし, 術後4日目に穿孔を再発したため再手術により広範囲の腸管切除術を実施し, 良好な結果が得られた。以上の結果より, 紐状異物による広範囲腸管裂傷では広範囲腸管切除術を早期に実施すべきであることが示唆された。
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