日本獣医がん学会雑誌
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短報
猫のインスリノーマの1例
髙平 篤志信田 卓男圓尾 拓也斑目 広郎
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キーワード: Cat, Insulinoma, Surgery
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2012 年 3 巻 1 号 p. 9-12

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抄録

雑種猫、避妊雌、15歳齢が低血糖性痙攣で来院した。インスリノーマが疑われ、試験開腹を行った。膵左葉に2か所の腫瘍が確認され、膵左葉部分切除を行った。病理にてインスリノーマと診断した。術後2年以上、無治療にて経過は良好であったが、術後30カ月目に低血糖性痙攣を再び発症した。試験開腹にて膵臓や他の腹腔臓器に多数の白色結節が認められたが、病理にて過形成と診断された。その3日後に痙攣が再発したため、安楽死処置となった。インスリノーマの転移が疑われた。

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© 2012 日本獣医がん学会
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