抄録
2002年2月18-22日, ドイツのキールにおいて, 標題の原則とガイドラインについて討議するための, FAOとWHOによる専門家会議が開かれた。19ヶ国から25人の専門家が集まり, 微生物危害に関するリスクマネージメントの枠組みにおいて, 微生物学的リスクアセスメント (以下MRA) をどのように導入していくか, リスクアセスメントの結果をどのように活用していくか, について議論が行われ, 原則及びガイドライン草案が作成された。日本からは, 東京大学の熊谷進教授が専門家として参加されたほか, WHOの豊福が事務局として参加した。
草案を含む, 本専門家会議の最終報告書が, 2002年末完成した。これは, FAO (http: //www.fao.org/es/ESN/food/risk_mra_jemra_en.stm) 及びWHO (http: //www.who.int/fsf/Micro/index.htm) のホームページからダウンロードすることができる。本稿は, 熊谷教授の了解を得て, この最終報告書の概要を, 豊福, 春日が翻訳したものである。