抄録
市販鶏由来の頸部背後方屈曲(頸曲がり)を示す鶏群を交配させ,継代3 代目の孵化前後のひなと鶏胚について病理学的に検索した. 頸曲がりあるいは起立困難などの発症率は最大62.5%となり,継代により著しく上昇した. 病理組織学的には錯綜筋に限らず,頸部を含む全身各所の骨格筋に筋束間水腫,筋線維の大小不同,硝子様変性,筋貪食などの筋病変が高率に認められた. 継代により臨床症状および筋病変の発症率が増加することから,本疾患は遺伝性であることが示唆された. また,病変は骨格筋組織のみに分布していたことから,本疾患の特徴的な臨床症状は筋病変に起因するものと思われた.