2011 年 64 巻 6 号 p. 453-456
牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)1 およびBVDV2の不活化ワクチンを接種後にBVDV1の生ワクチンを免疫増強に用いるTwo-step vaccine programのBVDV2に対する免疫効果について検討した.北海道根室地区の農場で出生し,十分に初乳を与えられた子牛15頭を5頭ずつA,BおよびCの3群に分けて試験に用いた.BVDV1とBVDV2の不活化ワクチンを1回接種するA群,Two-step vaccine program のB群およびBVDV1の生ワクチンを1回接種するC群に区分して,中和抗体価を測定した.その結果,BVDV2に対する抗体価が,B群はAおよびC群に比べてTwo-step vaccine program 実施後有意に高かった.同方法はBVDV2に対する感染防御効果を向上させることが期待された.