抄録
赤色異常羽毛を呈するコザクラインコ1羽を,診断的治療のための検証症例として試験に供した.その結果,羽色の改善はチラーヂン製剤の投与に依存することが確認された.次に,赤色異常羽毛を呈するラブバード類19羽に対してチラーヂン製剤の投与を行った結果,全症例において羽色の改善がみられた.病態発現の背景を把握するため,全症例から臨床疫学情報及び血液検査データを収集した.本病態の発生は肥満傾向のある中高齢の発情が強い雌に多い傾向があった.血液生化学検査データでは,全症例でアルカリホスファターゼ,総コレステロール及びトリグリセリドが高値を示したが,これらは発情に起因するものと考えられた.本研究では,甲状腺の機能低下が赤色異常羽毛の発現に深く関連していることが推察された.