日本獣医師会雑誌
Online ISSN : 2186-0211
Print ISSN : 0446-6454
ISSN-L : 0446-6454
産業動物臨床・家畜衛生関連部門
密飼いが肥育豚の増体や免疫機能及び唾液中ストレスマーカー濃度に与える影響
藤田 慶一郎, 菊 佳男, 高橋 孝志, 野口 宗彦, 溝呂木 聖子, 矢ヶ部 陽子, 宗田 吉広
著者情報
ジャーナル フリー

2015 年 68 巻 1 号 p. 43-47

詳細
抄録
密飼いが豚の増体や免疫機能に及ぼす影響について調査した.肥育豚20頭(平均体重52.3kg,99~106日齢)を用い,広さ5.24m2の豚房に14頭(0.37m2/頭)で編成した区を過密区,6頭で編成した区(0.87m2/頭)を対照区として14日間飼養した.1日平均増体量は,密飼いストレス負荷0~7日後並びに7~14日後の間いずれにおいても,過密区が対照区より有意に低かった.免疫機能評価において,過密区では14日後にCD4/CD8比が有意に低く,コンカナバリンA刺激時のリンパ球の増殖性やCD8及びCD14陽性細胞率が有意に高かった.唾液中コルチゾールやインターロイキン18及びイムノグロブリンA濃度は,有意な差がなかった.以上から,密飼いストレスは,豚の生産性を低下させ,免疫機能を変調させる可能性が示唆されたが,ストレスマーカーとの関連についてはさらなる検討が必要である.
著者関連情報
© 2015 公益社団法人 日本獣医師会
前の記事 次の記事
feedback
Top