都内ペットショップで飼養されている犬及び猫の病原体保有状況を調査した.54施設において,犬364頭から糞便355検体及び被毛361検体,猫113頭から糞便111検体及び被毛112検体を採取した.動物由来感染症の病原体として,Campylobacter jejuni(犬糞便5検体),Giardia intestinalis(Assemblage A)(猫糞便2検体),病原大腸菌(EPEC O119:NM)(猫糞便1検体),皮膚糸状菌(犬被毛4検体,猫被毛4検体)が検出された.施設内に病原体が持ち込まれることを前提とした検疫体制の整備と,施設内での交差汚染を防ぐための衛生管理が重要であると考えられた.