日本獣医師会雑誌
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産業動物臨床・家畜衛生関連部門
腸管外病原性大腸菌による哺乳豚の大規模死亡事例
渡戸 英里稲葉 七巳小松 徹也杉江 建之介井田 雄三芝原 友幸楠本 正博
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キーワード: AmpC, CMY‐2, ExPEC, O7, 哺乳豚
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2021 年 74 巻 10 号 p. 623-630

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抄録
愛知県内の1養豚場で,哺乳豚の下痢を伴う死亡が増加し,アンピシリン,オキシテトラサイクリンによる治療で改善せず,約3週間で経産母豚6腹由来の哺乳豚95頭中50頭が死亡した.死亡哺乳豚4頭を剖検したところ,病理組織学的検査では,全身臓器に大腸菌O7抗原陽性のグラム陰性桿菌を伴う重度化膿性漿膜炎が認められた.細菌培養では,全頭の全身臓器から大腸菌O7株が分離された.以上から,本症例を大腸菌O7株による腸管外病原性大腸菌感染症と診断した.分離されたO7株は多剤耐性を示し,PCRでCMY‐2型AmpC βラクタマーゼ遺伝子の保有が確認された.本例は,感受性薬剤のエンロフロキサシンの投与により沈静化したことから,農場内で頻回使用されていた薬剤による選択圧が発端となり,重篤化に繋がった可能性が考えられた.
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