2021 年 74 巻 4 号 p. 237-241
臨床現場において,Rope Squeezeの嗜眠導入及び維持により子馬の保定を行った.生後1日齢から6週齢までのサラブレッド種子馬22頭(雄12頭,雌10頭)に対して,合計62回のRope Squeezeでの嗜眠導入し,処置を実施した.処置は,キャスト固定/除去,眼瞼内反矯正処置,関節洗浄/穿刺,静脈内局所還流,外傷処置,輸液,静脈注射,採血,導尿であった.62回中61回は嗜眠導入及び維持により十分な保定並びに安全な処理を実施することが可能であった.Rope Squeezeによる嗜眠導入及び維持を保定に用いることで,子馬診療における日常的な採材及び処置が実施可能であった.