日本獣医師会雑誌
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牛のモリブデン中毒について
第II報 中毒牛に対する硫酸銅投与について
島田 保昭冨永 勝藤田 稔浜田 稔也
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1968 年 21 巻 7 号 p. 312-315

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抄録
1. 兵庫県赤穂市のMo精練工場周辺で発生したMo中毒牛にCuSO4を投与したところ, その治療効果は著しくその後Cu塩の連日投与により中毒症状の発生をみない.
2. 繁殖成績については, 一般症状の好転にともなって中毒発症時受胎率が40.7%にまで低下したものが2年後85%にまで上昇した.
3. 血液中のMo含量は摂取する粗飼料中のMo量により左右され, 中には正常値の5~10倍を示すものもあるが, しかし中毒症状は現わしていない.
4. CuSO4を投与しているMo中毒牛の血液中Cu含量は, いずれも正常値の範囲にあった.
5. 2力年間CuSO4を連日投与したMo中毒牛の臓器では肝, 腎, 脾にMo含量が高かった. 肝中のCu含量が正常値より高いものが6例中4例もみられたことから投与しているCu量が適当であるかどうか検討するとともに, Cu中毒症状の発生を十分に注意しなければならない.
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