牛肺虫汚染草地を夏期の一定期間休牧するかあるいは反転耕起方式によって更新した後, 健康牛を放牧して感染防止効果すなわち牛肺虫感染からみた草地の清浄化について試験を行なった.
汚染草地の1ヵ月間休牧では, 牛肺虫の感染を防止できなかった. 2ヵ月間の休牧では, 汚染程度が低かった草地で感染が防止されたものの, 汚染程度がやや高かった草地では感染程度は軽減したものの感染を防止し得なかった. 3ヵ月間の休牧によっても高度に汚染された草地では感染を防止できず, このような期間の夏期休牧では牛肺虫汚染草地を清浄化することが難かしいように思える.
汚染草地の更新によって本病の清浄化は可能と思われる.
終わりにご校閲をいただいた農林省家畜衛生試験場上野計技官および種々ご助言をいただいた根釧農業試験場平沢一志場長に深謝する.