1983 年 36 巻 12 号 p. 717-720
脳病変をともなう鶏ひなから分離したPseudomonas aeruginosaに対するひなの感受性を検討し, 以下の成績を得た.
ひなの感受性は脳内接種で最も高く, 102個で100%死亡した. 皮下および腹腔内接種ではやや低下し, 経口接種では最も低く, 108個で20%が死亡した. これらはすべて接種後5日以内に死亡した.
各種日齢のひなに108個を皮下接種した結果, 1および7日齢ひなで100%, 14日齢ひなで50%, 24日齢ひなで10%の死亡率を示し, 若い日齢でより高い感受性を示した.
皮下接種によるひなの50%致死量は104.6個であるのに比し, マウスでは107.5個で, 明らかにひなの感受性が高かった.
皮下接種した4例のひなに, 野外例と同様な脳病変を再現できた.