東京農工大学附属家畜病院では, 後躯麻痺を呈した小動物に対して電気針治療法を応用して治療を行ってきた結果, かなり良好な成績が得られた.
臨床所見ならびにX線検査の結果から椎間円板ヘルニアと診断された後躯麻痺の症例に対して, 7日間にわたり電気針治療法を連続的に実施した結果, 後躯麻痺が完治した.また, 椎間円板の障害によって尿閉をともなう後躯麻痺を発現した症例に対して, 前例と同様の電気針治療法を応用した結果, 治療後18日を経過して後躯麻痺と尿閉が改善され歩行可能となり, 以後順調に回復した.