1990 年 43 巻 1 号 p. 33-36
249日齢胎子~183日齢子ウシの57例を用いてウシの静脈管 (DV) の閉鎖について解剖学的に検索した. 249日齢胎子のDVは肝臓の乳頭突起内に太い静脈として位置していた. このDVは臍静脈と門脈の合流部に起始し, 後大静脈に流入していた. DVの起始部には幼若結合組織で構成された薄い輪状のヒダがあり, DVの閉鎖は常にこの起始部に始まり, 後大静脈側へ進行していた. DVの閉鎖時期は個体差が著しかったが, 大多数のDVの起始部は生後2週以内に閉鎖していた