1999 年 52 巻 7 号 p. 445-449
と畜牛について志賀毒素産生性大腸菌 (STEC) の汚染状況を調査したところ, 直腸便19検体および枝肉19検体の計38検体から0157を含むSTEC39株, 21血清型が分離された. 0157は直腸便316検体中7検体 (2.2%), 枝肉731検体中3検体 (0.4%) から分離され, Ol57以外のSTECは直腸便243検体中12検体 (4.9%), 枝肉731検体中16検体 (2.2%) から分離された. 分離O157株のすべては病原性発現に関与するとされる外膜蛋白Intiminを支配するEscherichia coli attaching and effacing遺伝子 (eae) を保有していたが, それ以外の分離株ではO118: H-型1株のみがeaeを保有していた.