抄録
牛コロナウイルス (BCV) 感染細胞をトライトンX-100で可溶化し, オイルアジュバントを混合した試作ワクチンの野外試験を実施した.供試牛は, 1ヵ月齢または2-9歳のホルスタイン種および1-6ヵ月齢のF1種で, 80頭をワクチン注射群 (妊娠牛38頭を含む), 20頭をワクチン非注射対照群とした.ワクチン2mlを3週間間隔2回筋肉内注射された牛は泌乳量の低下などの異常を示さず, 妊娠牛はすべて正常分娩した.これら試験牛の赤血球凝集抑制抗体価の幾何平均値は, 第1回注射時には54.1倍であったが, 3週後の第2回注射時には120.2倍, その1, 3, 6および9ヵ月後にはそれぞれ674.2, 324.0, 168.5および180.6倍で高い抗体価の持続が確認された.このように本試作ワクチンの安全性と高い抗体産生が確認され, BCV病の予防に有用と思われた.