抄録
純粋の黒毛和種 (JB) をJBとホルスタイン (HS) の交雑初代牛 (F1) から遺伝学的に鑑別するために, JB6例およびHS1例のミトコンドリアDNAコントロール領域 (Dループ領域) の塩基配列を決定した.解析した481塩基対においてJB6例の配列は9カ所に変異が存在し3種類の遺伝子型に分類されたが, それらはすべてHSの配列とは異なった.36検体について制限酵素断片長多型解析を行った結果, 塩基配列を決定したJB6例中4例に存在しHSには存在しなかった156番目および365番目のグアニンからアデニンへの塩基置換はJBに特異的ではないことが示唆された.新たに設計したプライマーを用いたPCR法は十分な増幅産物が得られ, Dループの遺伝学的解析に有用であった.