抄録
全身性犬ニキビダニ症罹患犬6例にイベルメクチン経口投与を行った. すべての症例で臨床症状は改善した. 4例に0.6mg/kg連日投与を行い, うち1例ではイベルメクチンを大量 (2.5mg/kg) に誤飲し副作用が認められたが, 治療を中断したところ, 副作用は翌日消失した. 残り3例の治療終了期間はそれぞれ7週間, 12週間および13週間であり, 再発は認められなかった. イベルメクチン0.4mg/kg隔日投与を行った1例の治療終了期間は8カ月であったが, 治療終了3カ月後に皮膚掻爬検査で陽性が確認され, 追加治療を2カ月問行った. イベルメクチン0.6mg/kg 隔日投与を行った1例の治療終了期間は12カ月と長期であった. 以上の結果から, 全身性犬ニキビダニ症に対してイベルメクチン0.6mg/kg連日投与が有用であると考察された.