抄録
1997年6月~1998年3月にイバラキ病ワクチン未接種農家飼養乳用牛24~28頭および接種農家飼養乳用牛24~27頭を調査した. 両農家ともに9~10月にイバラキウイルス (IBAV) 97MD70株 (流行株) およびNo.2株 (非流行株) に対する抗体陽転が認められた. ワクチン接種牛のIBAVに対する中和抗体価は未接種牛と比較して有意に低かった (P<0.01). さらに1997~98年のそれぞれ6~11月に未越夏牛を調査したところ, 両年ともにNo.2株に対する中和抗体価は, 97MD70株に比較して有意に低かった (P<0.01). また, 定期的調査例のうち, 97MD70株に対して抗体陽性で, No.2株に対して陰性を示した最高の牛血清数は, 1997年9月に得られた99例中40例 (40.4%) であった. 以上の成績から, IBAVの抗体検査には流行株を用いる必要性が示唆された.