2005 年 58 巻 11 号 p. 768-772
2001年および2004年に, ペットとして9力国から日本に輸入された直後のカメ類およびトカゲ類91匹におけるSalmonellaの保有状況を調査したところ, 56.0%(51/91) から本菌が分離された. 分離された66株は4生物群に型別され, 生物群1群の割合 (59.1%) が最も高かった. 66株中34株は18の血清型に型別され, S.Weltevreden (n=5) が最も多く, 次いでS.Anatum (n=4), S.Durban (n=3), S.Senftenberg (n=3) の順であった. また, 分離株の7.6%(5/66) が薬剤耐性を示した. 以上の結果から, わが国に輸入されるペット用のは虫類は, 輸入された時点ですでに高率にSalmonellaを保有していることが明らかとなった.