日本獣医師会雑誌
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液体クロマトグラフィー/質量分析法による牛の筋肉および腎臓中ペニシリン系抗生物質6剤同時分析法の開発
浅見 成志伊藤 良子小山 孝武井 文子糸井 泰博信澤 敏夫船田 一夫
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2006 年 59 巻 11 号 p. 761-765

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抄録

牛の筋肉および腎臓中ペニシリン系抗生物質6剤をLC/MSで同時分析する方法を開発した.残留薬剤は, マキルベン緩衝液.(pH4.0) で抽出し, メガボンドエルートC18カラムにより精製後, 2mmol/l酢酸アンモニウムで溶解して試験溶液を調製した.これをLC/MSに注入し, アセトニトリルと2mmol/l酢酸アンモニウムを移動相とするグラジエント溶出により分離した.ペニシリン系抗生物質は, 擬分子イオンおよびフラグメントイオンをモニターイオンとしたSIM法により測定した.添加回収率は, 牛筋肉で66.7~89.3%, 牛腎臓で67.5~77.9%であり, 検出限界値は, 0.02~0.01μg/gであった.さらに微生物学的方法でアンピシリンを検出した牛腎臓を分析し, モニターイオンによりその残留を確認した.

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