日本獣医師会雑誌
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植物多糖体C-UP IIIによる犬単球貪食能の活性化
吉田 哲中西 信夫山田 浩司
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2006 年 59 巻 2 号 p. 117-121

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抄録

植物多糖体C-UP IIIを投与した犬の単球貪食能 (貪食数および貪食率) を検討した. C-UPIII0.01~0.05g/kg/日, 7日間連続投与した犬の単球貪食能は, 投与開始7日後に増加した. 21日後では0.02gおよび0.05g/kg投与群は高値を維持したが, 0.01g/kg投与群の貪食数は増加したが貪食率に有意差は認められなかった. C-UP III8.3mg/kg/回, 1日2回, 3日間連続投与した犬の貪食数は投与開始3および7日後に有意に高値となり, 貪食率は投与開始2, 3および7日後に有意に高率を示した. 貪食能は投与開始3日後から上昇したが, 投与0~2日後の投与前, 投与15, 30および45分後の体温に変動は認められなかった. したがって, C-UP IIIによる単球の貪食能促進は, 体温上昇に因らない作用であることが確認された.

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