日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
Online ISSN : 1881-1442
Print ISSN : 0021-5295
ISSN-L : 0021-5295
反芻胃粘膜の酵素活性 : II. L-Glutamic dehydrogenaseの存在と活性
伊出 優
著者情報
ジャーナル フリー

1969 年 31 巻 2 号 p. 99-103

詳細
抄録
反別胃粘膜におけるアンモニアとその関連物質の代謝の可能性を明確にする目的で,CarbamylphosphatesynthetaseおよびOrnithinetrans-carbamylascを,山羊について検索した成績を前報で述べた.本報では,同じ目的で,L-glutamicdehydrogenase(GDH)を山羊について検索し,あわせて第一胃粘膜の示すこの酵素の活性を,肝の示す活性と比較した.第一胃粘膜絨毛の水抽出物を,NH4Cl,NADH,α-ケトグルタル酸-140とともに反応させると,α-ケトグルタル酸-140は, L-グルタミン酸-140に変わることがわかった.このことから,第一胃粘膜には,GDHが存在するものと結論した.第一胃粘膜絨毛および肝の抽出物について,NADHの掖化量から,組織の示すGDHの活性を求めた.その結果,第一粘膜の示すGDHの活性はかなり低く,肝の示す活性の約1730であることがわかった.実験結果から,飼料蛋白質の消化によって生じたアンモニアは,反劉胃粘膜で,一部がグルタミン酸に代謝されると考えられる.しかしながら,その量は,肝で代謝される量と比べると,きわめて少ないものと考えられる.
著者関連情報
© 社団法人 日本獣医学会
前の記事
feedback
Top