イヌ由来ブドウ球菌62株[Hajek and Marsalek (1971)の生物型A, 2株, B, 2株, E, 58株]について, ヒト系セット, Blouse and Meekinsのイヌ系セットおよび著者の分離ファージを用い, 型別を試みた. 供試菌62株中45株(72.6%)が型別された. イヌ系ファージはE型菌(42/58)を, ヒト系ファージはAおよびB型菌をそれぞれ特異的に溶菌し, 生物型とファージ型との間には関連性が認められた. イヌ系ファージのうち, 米国で分離されたファージは, 本邦の分離株の型別に応用できることを示した.