日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
Online ISSN : 1881-1442
Print ISSN : 0021-5295
ISSN-L : 0021-5295
犬糸状虫特異血球凝集抗体の母子間移行について
早崎 峯夫
著者情報
ジャーナル フリー

1982 年 44 巻 5 号 p. 781-786

詳細
抄録
20頭の母犬とその胎仔19頭および新生仔57頭について, 犬糸状虫特異抗体の母子間移行を間接赤血球凝集反応により検討した. 母犬の血球凝集抗体は初乳を介して仔犬に移行し, 約2力月齢まで仔犬血清中に検出された. しかし, 母犬が高い抗体価を示しても, その胎仔からは抗体は検出されなかった. 出産当日の乳汁の抗体価は血清抗体価と同値を示したが, 出産後5~7日までに抗体価は急激に低下し, さらに観察終了時の出産後48日までは徐々に低下した.
著者関連情報
© 社団法人 日本獣医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top