日本獸醫學雜誌(The Japanese Journal of Veterinary Science)
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犬パルボウイルス感染犬に対する血清療法
石橋 和樹前出 吉光大杉 剛生小沼 操見上 彪
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1983 年 45 巻 1 号 p. 59-66

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抄録
パルボウイルス(CPV)感染犬に対する抗血清投与の効果を検討するために, CPV実験感染犬および同自然感染犬(臨床例)に対して抗パルボウイルス犬血清を静脈内に注射して臨床経過を観察した. 実験感染群では, 抗血清を投与した全例が回復し, その臨床症状も軽度であったのに対し, 非投与群では出血性下痢を伴う重度の症状を呈し, 半数が死亡した. 臨床例では投与された12例中10例が回復した. これらの成績から, 抗血清投与は犬パルボウイルス感染症に対して効果的治療法であると考えられた.
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